ウイルス肝炎の健康保険の適用となっている抗ウイルス療法にかかる検査と薬の費用に対して自治体より助成を受けられます。

抗ウイルス療法の対象者

B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアでは慢性肝炎を発症している人、C型肝炎ウイルス(HCV)キャリアでは大部分の人が、先々、肝硬変、肝がんへと高率に進展するので、治療の対象となります。B型とC型肝炎キャリアともすでに肝硬変になっている人も治療の対象となります。

B型肝炎の抗ウイルス療法

HBVキャリアの慢性肝炎ではウイルス量を減らす抗ウイルス療法が、肝硬変、肝がんに進展を阻止するのに有効です。「9)抗ウイルス療法となるB型肝炎は?」 で述べましたが、 抗ウイルス療法としてB型肝炎では、核酸アナログ製剤という経口薬とインターフェロンという注射薬が治療に使われています。但し、インターフェロン治療では肝がんの合併がない人が対象となります。

C型肝炎の抗ウイルス療法

HCVキャリアではウイルスを除去する抗ウイルス療法が、肝硬変、肝がんに進展を阻止するのに有効です。「10)抗ウイルス療法となるC型肝炎は?」で述べましたが、抗ウイルス療法としてC型肝炎では、現在は経口薬のみの「インターフェロンフリー治療」が行われています。 但し、肝がんの合併がない人が対象となります。

助成の申請

抗ウイルス療法は、C型肝炎では月額の医療費が高額となり、B型肝炎では長期間に及ぶので、検査と薬にかかる医療費の助成を受けることが勧められます。住所を管轄している保健所が窓口となり、各都道府県に申請します。